2013年4月2日火曜日

ブログ空白の間に ⑴


ディーフがいなくなって
私の生活が何か変わったかというと
何も変わりはしない。
毎日が淡々と、ただ淡々と過ぎていくだけのことだ。

その淡々さにつまらなさを感じ始めたのは
少しは前進している証拠なのだと思う。

“ 自分の感受性くらい自分で守ればかものよ ” だ。

もしまた犬が目の前に現れて
そしてその犬が、命の危険にさらされているとしたら
出会った一番最初の犬を迎えることにしようと
心に決めた。
決めることを決めた。

そう決めたにもかかわらず、
正直、その犬の風貌がディーフに似ていてくれたらと
未練たらしく何度も頭をよぎっていた。

そんな思いを追い払いながら
今までやって来た犬の境遇なんかを思い起こして
架空の犬を想像し始めた。

大きくて
汚れていて
高齢の雑種。

眼差しまでリアルに想像したりしたけど
現実は全然違った。

全然、全然違っていた。