2012年11月12日月曜日

今日、渋滞の中で…


お天気の良い日に運転していると
空を眺めることが多いせいか
思いは、遠く果てしなく広がったりするもので
行ったこともない外国の街角にいたり
髪を揺らす海辺の風も心地良く
手足の長いスレンダーな身体を椅子に沈め
一人たそがれる。
「 誰やねん それは? 」 なんて聞くような人は
そこにはいない。
ましてや大阪弁などあり得ない。

だけど、今日みたいな雨の日は
おまけに日曜日ともなれば
通りかかったこの辺りでは
ショッピングモールには長蛇の列。
何ご飯か全くわからない時間帯にもかかわらず
回転寿司にも長蛇の列。
これらの周辺で巻き込まれた渋滞の中で
考えることはお天気の良い日のそれとは大違いで
ただ私は車の中でじっとしている。
誰かがイラついて鳴らしたクラクションも
汽笛になど聞こえる筈もない。

あ~ぁ こんなんじゃ今日も帰りが遅くなりそう。

夜遅い時間になると最近やたら目立つのが
暗闇の中、携帯片手に立ち止まっている人。
案外若い女の子もいるから驚きなんだけど
驚くのはそんなことより
携帯の発する光に浮かび上がる白い顔なのだ。
通りを曲がった所で出くわすのは恐ろしく怖いのだ。

顔面を覆い隠すダースベーダーのようなサンバイザー同様
慣れることができないでいる。

怖い顔の話のついでに、この間の運転中のこと。
対向車線の女の人の顔をふと見たのだけれど
何が彼女に起きたのか
あんな怒りの表情を見たことがないくらい恐かった。
思わず、大奥のお局さまか? と
つぶやいてしまった。
咄嗟にこれは、自分ながら中々上手いことを言ったものだ。
この度、ここに発表できるチャンスに恵まれたことに
感謝しよう。

なんてことを思い出して、ふと視線を上げたら



虹だった。

大急ぎで虹好きの友達に電話しようとした矢先
スッと消えてしまった。

見たかな?友達は…
見たかな?この渋滞を同じくしている人…
そして、見てたらいいな あのお局さまも…。

渋滞だったからこそ訪れた
ほんの数秒の幸運だった。


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