熱が出てから、どうも味覚がおかしい。
甘いものは甘過ぎ、甘くないものまでが甘い。
食事が全て甘いのは辛い。
そんなだから、珍しく食欲がない。
これを機に胃が小さくなれば好都合だけれど
恐らく、だらしなくビヨーンと伸びてダランとしているだけで
その容量が簡単に変わるわけはない。
とかなんとか、ここまでを一昨日に書いたのだけれど
その日の夕方、少し食べる気持ちになったので
犬の寝ている間に横でゴソゴソと
サンドイッチを食べた。
久しぶりに美味しいと思えたものだから
これは起きてしまう前に食べきってやろうと勝負にでたら
あっさりと勝ってしまって
鼻をひくつかせて突然起きた犬だったが
どこをどう探しても見つけることができず
私は素知らぬ顔を通していた。
考えてみればいつ何時、何かを食べ始めるかもしれない私に
犬は寝ている時でさえ嗅覚だけは
起きた状態にしていたのだろうと思うと、
ここ数日の私に油断していたに違いない。
ヘヘーンの気分だった。
しかしこの大人げなく意地汚い根性がいけなかった。
食欲に火がついた。
味覚は相変わらずのままなのに
そんなものはどうだっていいらしい。
犬にも分け与え、
美味しいねぇと微笑みあってさえいれば
こんなだらしない胃袋に
私は支配されずに済んだものを。
狂喜乱舞の胃袋に私自身は後の祭り。
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