2012年2月3日金曜日

後の祭り。

熱が出てから、どうも味覚がおかしい。
甘いものは甘過ぎ、甘くないものまでが甘い。
食事が全て甘いのは辛い。

そんなだから、珍しく食欲がない。
これを機に胃が小さくなれば好都合だけれど
恐らく、だらしなくビヨーンと伸びてダランとしているだけで
その容量が簡単に変わるわけはない。

とかなんとか、ここまでを一昨日に書いたのだけれど
その日の夕方、少し食べる気持ちになったので
犬の寝ている間に横でゴソゴソと
サンドイッチを食べた。
久しぶりに美味しいと思えたものだから
これは起きてしまう前に食べきってやろうと勝負にでたら
あっさりと勝ってしまって
鼻をひくつかせて突然起きた犬だったが
どこをどう探しても見つけることができず
私は素知らぬ顔を通していた。
考えてみればいつ何時、何かを食べ始めるかもしれない私に
犬は寝ている時でさえ嗅覚だけは
起きた状態にしていたのだろうと思うと、
ここ数日の私に油断していたに違いない。
ヘヘーンの気分だった。

しかしこの大人げなく意地汚い根性がいけなかった。
食欲に火がついた。
味覚は相変わらずのままなのに
そんなものはどうだっていいらしい。

犬にも分け与え、
美味しいねぇと微笑みあってさえいれば
こんなだらしない胃袋に
私は支配されずに済んだものを。

狂喜乱舞の胃袋に私自身は後の祭り。

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