2012年2月8日水曜日

犬に向かって言う言う。

高校生の頃、我家にはイングリッシュシープドッグという
大きなモコモコの毛の長い犬がいた。

一年生の夏休みにやって来たこの犬が
可愛くて仕方なく、クラブをやめて帰宅部になった。

目も毛で見えなければ、お尻もそうで、
元々ほんの僅かお留守番の時間が長かっただけで
お腹の調子が悪くなる甘えん坊だったので
私はしょっちゅうお尻を覗きこんでは
おあとの始末をさせられた。

夏場、お風呂場でお尻だけにせよシャンプーするのは大変で
窓を開けても暑くて暑くて
その上、少しもじっとせず
座り込んでガードしたり
まだ綺麗になってはいない状態で
思いっきりブルブルするものだから
ついつい大きな声が出る。

「 誰もこんなことしたくてしてるんじゃないよぉ!
こんなお尻でどうする気よ?!
クサイクサイお尻はイヤですっ!!
少しは協力しようとは思えへんの??」
とか何とか、こんな調子で怒っていた。

母がこれを聞きつけてお風呂場にやって来た時は
これは助っ人、有難いと思ったもんだ。

しかし、母はその為に来たのではなかった。
「 恥ずかしいから窓を閉めなさい 」

確かに窓は開いている。
開いているからまだ我慢も遠慮もしていたのだ。

閉めた後は、そうなるよ。

そうだな、このあたりから私、
犬にも人と変わることなく話していたわ。
長くても当たり前。

昔、友人が言っていた。
「 小さい頃、お父さんが猫にいい天気やなぁと
言ってるのを聞いた時、
子供心にお父さん大丈夫か心配になったわ 」

私は、「 ふうん 」しか言えなかった。

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