2012年5月29日火曜日

可笑しさ18% 不憫さ82%


とかく男のコは女のコのオシッコの匂いが気になるものらしい。

只今、お泊り中の男のコもその例外ではない。
数メートル先から、警察犬の追跡の如く捜査が開始される。
散歩に出ることの目的は一つではないのだ。

捜査の段階から、その執着ぶりは予想されるので
阻止する為に私も心してリードを持つ手に気合いを入れる。
大袈裟に言えばそのくらいに興味深さは頑固な力となるのだ。

昨日のお散歩の時だった。

前方に我が犬、ディーフが残した痕跡がある。
女のコだ。
それに比較的新しいものだ。
ここは早々に先を急がせようと考えていた私だった。

しかし、小指の先にリードをちょいと引っ掛けただけでも
十分なくらいの軽快な足どりにはわずかな乱れもないままに
ヒョイヒョイと鼻歌混じりで通り過ぎて行ったのだ。

あれは、通過点の印にすぎなかったというのか?

最後の一歩が、わずかに踏んだように見えたのが
最初可笑しくもあり、やがて切なくもあり…だった。

その後、またいで通られるよりは
まだ良かったんじゃないかとまで
思いいたった私だった。

なんで私が、自分を慰めなきゃいかんのだろ?


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