2012年3月23日金曜日

大人の女性を夢見ていた頃
“雨の似合う女性” になりたいと思っていた。

内面から滲み出る雰囲気。
外見からも伺える雰囲気。
雰囲気は出すものではなく
そこはかとなく漂うものだから難しい。

(難しい。
なぁんてかしこまって言ってる時点で可笑しいって。)


“雨の似合う” とあっては
雰囲気あり過ぎで
無いものねだりも甚だしい。
と思い始めて、んー十年。

こんな話になったのは
今日は雨だからだ。

雨の日は髪がクルクルしだし、
あっちにこっちにと自由解散する。
早い話、お好み焼きの仕上げにのせられたかつお節
みたいなもんだ。

冷めた後のかつお節が
ヘナヘナになってへばりついているだけのように
一仕事終えた私の髪だって似たり寄ったりだ。


突然の雨。
そっと雨宿りする女性。
でも何だか止みそうな気配は無い。
仕方なく、コートの襟を立て雨の中に…
歩みはほんの僅かに速い程度だ。
綺麗な小走りができるなら、それも可だ。
そして、その後の行き先が肝心だ。
雨の似合う女性は静かでオシャレな場所に
向かわなければならない。


半目の猛ダッシュでお好み焼き屋さんに向かったのが私だ。
それだけのことだ。

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