2011年1月6日木曜日

白昼夢?






      神戸の空港は、孤島のような場所にひっそりとしていて
      風景は閑散としています。

      ここに辿り着くまでの、海を渡る橋からの風景が
      唯一のご褒美です。

      今日は風の音も加わって、
      いつにもまして閑散としているようでした。

      天気が良いにも関わらず、
      強い風が突然雨雲を運んで来ては 
      パラパラと車のガラスを濡らして行きます。

      そして、しばらくすればまた風が雨雲を運び去り
      後にはあたたかな日差しと乾いた風の音だけが
      残ります。


             遠くでタイヤが破裂するような音が響いた。

             
                   その途端、それは記憶の中に入っていくような感覚で
                   私の時間を止めた。

                   おかしなほどに高く乾いた小さな銃声と
                   その後に続く不釣り合いな、空気を裂く音、
                   くだけたガラス。

                   知っている。
                   私は知っているのだ。
               
                   あたたかな日差しと乾いた風の音しかない
                   この閑散とした風景と同じような場所で
                   私は車にいて、小さな銃声と共に
                   弾が私をかすめるように
                   ガラスに向かって 飛んで行ったのを・・・。

             
             不思議な感覚だけを残し、私の時間がまた動きだした。

             風がまた雨雲を運んで来て、
             ガラスには雨がパラパラと 音をたてている。


   
   飛行機は今日遅れていて、本を読みながら待っていたはずでした。
   新年早々、こんなハードボイルド系の夢って
   私どこに向かって行こうってんでしょう? 
   
    どこまでも一緒に逃げてねって犬に言ったら
    犬はおおきなあくびをしました。
   
    イエスでしょうか?            


                                                              

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