2012年4月16日月曜日

悲しみを乗り越える為に…

昨夜、食事をしている時に
隣りのテーブルの女性客の声が聞こえた。

「 自分の所の犬が死んで、
すぐ新しい犬を飼う人の気持ちが理解できひんわ。」

前後の話の様子から、
明らかに批判的に響いた。

すぐというのにも色々あるのだろうけど
批判的なもの言いに対する率直な私の気持ちは
小さな声になって飛び出した。

「 幸せな人…。 」

話が聞こえていた主人も私の言葉に頷いた。

あの絶望的な虚無感をうめるものなど
他には無いことが私たちにはわかっている。

勿論、言ってる意味はわかる。
それに確かに、あんたには次の犬は無い
ときついことを言いたくなる人もいるのは
否定できない。

だけど、大勢の人間は亡くしたことで苦しんでいる。

悲しみと絶望にあがいている。

悲しみも自責の念も寂しさも虚無感も
色々な思いが入り乱れ、重なり合う中で模索し
ようやく背負えるくらいになったところで
中には逝ったコに詫びながら
新たなコを迎える決心をする人もいるのだ。

理解できないのは仕方がない。
経験していないのだから当然だと思う分
批判はできないし良くないと思うのだ。

人は様々だ。
様々に生きている。


そして犬もまた、様々に生きている。

誰かの手が差し出されるのを
命がけで待っている犬もいる。

互いの不足を補い合える相手が
もう待っているのかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿