2011年2月27日日曜日

気だ!

 
                                                     仕事が終わってから、車で15分程の距離にある武道館に
仕事仲間3人で合気道を習いに行っていたことがある。
若い女であることだけを理由に、護身の為にと行っていた。
傍目には、女ではあっても何の心配もないことは一目瞭然で
しかも、日頃から大型犬を1人でも抱き上げるのだから
そこそこ腕っぷしも良かったのだ。
そして若いというのも自己申告制でだ。

相手の力というか、これこそ相手の気なのだが、
それを見事に利用してこちらは何の力も入れず、するっとかわして相手を倒すという
見事な技を習得するべく毎日が充実していた。

最終目標は、気だけで相手を倒すというもの。
今から思うと、本気でそこまで到達するつもりでいたのだから
やっぱり若かったのだと思う。

背後からこう来られたらこうする。
腕をこう取られたらこうする。
こうしてその度に見事にやっつけていたもんだ。


家に帰り、自慢げに家族に披露する。
倒れるどころか、こっちが痛くて仕方がない。
背後から来るにしても、腕を取るにしても
家族はどうするかがわかっていない。
私と一緒に習いに行けば襲い方もわかろうってもんだ。
と思ったもんだ。
やっぱり、かなり若かったのだと思う。

あんなこんなでという程多くの理由もないのだが
程無く止めてしまった。
上達する人とでは心根が違う。
本当に申し訳ない3人組だったと、今も時々思う。

時々思い出すのには理由がある。
1つは、正座して礼をするのが綺麗だと褒められたこと。
褒められて嬉しかったので、何かで正座するとどうしてもやってみたくなる、
そういう瞬間だ。

そして、もっと頻繁に思い出す理由。
例えば、大勢の人の流れがあるにも関わらず
自分は直角の方向に行かないといけない時。
車線変更する車だらけの中で自分も2車線変更をすると決めた時。

こんな時に、あの時に 気の合気道を習っていて良かったと思う。
とにかく、私は行くのだ。
なにがなんでもぱぱっと行く。
この時 気を飛ばす。
己の気を飛ばして他の気を寄せ付けない。

こうして、まぁまぁとではあるがどうにか目的地に辿り着く。

ただ私、この時何故か音楽が必要で、
気を出す為に必要なのか、音楽の力90%なのかがわからない。

ダン ダダダ ダン ダダダ ダン ダダダダダダダダダ ダン

そう! 水戸黄門である。


うちの新人トリマーに
運転時の難関にはこのイントロで立ち向かえと伝授したのは昨日だった。

                                                                                                                                                                                                            

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