2011年5月6日金曜日

協力的な犬

                                                      久しぶりに風邪で寝込んでしまった。
風邪自体、もう何年かぶりのことで、危ないと思っても
とにかく気合で回避してきたつもりだが
何とかは風邪をひかないということだけかもしれない。
少しかしこくなった私は
解熱剤が効く時間がわかるくらいに正確に体温が上下していた。

なので、私は何年かぶりに1日中お布団の中にいた。
うちの犬が来てから初めてのことだ。

この事態にうちの犬がどう出てくるかは全く想像できなかった。

口汚く罵られながら、起こされることになるのか
暴力的な実力行使にでてくるのか
自然の摂理としての実力行使でシラーッとでてくるのか
本当にわからなかった。
わからないまま、ひたすらその時がやって来るのを
恐れていた。

しかし、事実はこうだった。

犬はひたすら寝ていた。
毛布をガシガシどうしたいのかわからない形にすることなく
きれいに寝ていた。

食に関しては、大いにムラのあるいつもと違い、
大人しく毎食きちんきちんと食事した。
食器にガンガン迷子札をあてることもせずにだ。
「 食べたぞ~っ 」 っていちいち大声で言っても来なかった。

緊急用のトイレで静かに済ませてもいた。
その後もふざけたりはせず、大人だった。

お水を飲んだ後やって来ても、口はボトボトなんかではなく
全く乾いた状態のお上品な口元でいた。

たまに、横に寝たりもした。

横で甘えたりもした。


別犬だ。

やればできるのだ。
やっぱり、普段はしないと決めていただけだったのだ。


しんどい時に協力的な犬は本当に助かる。
そして普段から協力的なら、もっと助かる。


                                                               

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