2011年4月28日木曜日

咬み犬

                                                     家の人を咬むというシェルティーがいました。
3歳の男のコでした。
お家にお孫さんができたので、もし咬むようなことがあったらいけないので
どなたかに貰って頂きたいということでした。
簡単に言えば、うちの孫だけが大事だということです。

その犬を空港に迎えに行き車に乗せました。
車内の汚れによる悪臭は
窓を全開にしても数日はとれることがありませんでした。

咬むという行為は、怒りによるものではありませんでした。
どちらかというと、怒りの感情をあまり持つということのないコでした。
食事中に食器を取るとか身体に触るとかで怒ることもありません。

嬉しい時、楽しい時など
少しテンションが上がるという時に前歯でカチッと咬むというような
そんな感じです。

ですから、普通のコで言えば、尻尾を大きく振って飛び跳ねるような
そんな時で、結局感情表現がわからないというような感じでした。

来た時の悪臭や前のお家の方のお話から想像すると
殆ど相手にされず、何もわからなかったのだと思います。

ただお座りと待ては教えられていて
うっかりヨシを言い忘れていたりなんかしたら大変、
いつまでも食べずに待っていたりするようなコだったのです。

こんなコが喜びの表現や愛情表現を知らないでいるとは
こんなバカな話はありません。

触れられることは嫌いではなく、嬉しいのです。

咬み犬という烙印は正しくはありませんでした。

咬む犬を咬み犬と言いますが
咬む犬にしたのは、病気でなければ殆どの場合は人間です。
人間が咬む犬に育てなければ、咬み犬はいません。

咬む犬に咬まれないようにすることは、自分の身を守るということだけではなく
咬み犬にしない為にも大切なことだと思います。


複雑に要因が絡みあっているようなことが多い現在
恐怖、神経質、わがままの中にもいろいろあり、
簡単には判断できないところもあって、
その上、脳自体の問題を抱えるコも以前より多くなっていると聞きます。
本当に難しくなってきているのだと思います。
それも人間社会と共に変化しているのでしょう。
精神的な面も簡単なことではないかもしれませんね。


うちの犬も常に何か考えごとしている顔をしています。
私より数段、難しいことを考えているかもしれません。
例えば、私の将来のことなど・・・。

そりゃぁ いつか1度くらいは咬みたくもなっているでしょう。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     

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