朝、目が覚めました。
朝の支度やら何やら小一時間ほど後、
朝のうちに電話をしないといけない用事を思い出し
電話しました。
思い返せば、うちの犬も猫も就寝中であったため
話かけたりすることもなく
歌うこともなく
声出しの独り言すらせず
実に静かに
黙々と
ただ黙々と動いていたのがいけなかったのです。
そもそも 「 もしもし 」 から、
もういけなかったのです。
痛くもなんともなかった私のノドに何があったのでしょう。
刑事ドラマなんかで
場末のバーのママが、朝早くに聞き込みされた時に
これ以上の面倒はないという風に
「 何時よぉもう そんな人知らないわよぉ 」 と
お酒とたばこに焼けた声で言う
まさに、その声になっていたのです。
またです。
またしても寝る時は普通の聞き慣れた私の声が
お酒にもたばこにも縁遠い私の声が
カーラーしたままぁの、首筋掻きながらぁの
ママ役ぴったりの声になっていたのです。
2度目ともなると大して慌てもせず
今回はすぐに元に戻ったので
結局は、誰かを驚かすこともないまま
一人小芝居向きで終わりました。
犬も猫も声一つ無く、寝返りすらなく、
ずっとかたくなに眠ったままだったのは
ひょっとしたら聞いてはいけないものを聞いたとか
見なかったことにしようとか
見猿聞か猿言わ猿 だったのか
ひたすら爆睡状態にならざる負えない夜だったのかは
もうすでに考えない私には
ゆとりともいうべき遊び心すらでてきていたのです。
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