2011年4月24日日曜日

介護するということ

                                                      お客さまからよく相談されることに介護がある。

介護とはどういうものかは、ある程度想像はされている。
恐らく身近に無い場合でも、テレビや雑誌などから
人の場合を照らし合わせて大体はこういうものだと理解されているのでは
ないだろうか。

私は経験だけは多くしてきたと言える。
その中ではっきり言えることは、介護とひとくくりでは言えないということだ。

ひとくくりでは言えないというのは、みんなそれぞれ介護に至るまでの
経過が違うからだ。
老犬もそうだが、同じ病気であっても症状が違ったり、経過が千差万別だからだ。
どうすればそのコがラクでいられるかは同じコでもころころ変わる場合もある。

一番わかりやすい例でいうと
床ずれ予防の為にも、時々は身体の向きを変えましょうとよく本にも書いてある。
でも、変えることが難しい場合がある。
どちらか一方を下にした場合、呼吸がしずらくなるということがそう珍しくないからだ。
勿論明らかに違っていれば誰でも気付くことができると思うが
ほんのわずかな呼吸の違いの場合も多く
結局は見ること ( この場合は看るではなく観察に近い意味 )が
とても大切に思っている。

少しでも痛くないよう苦しくないようにする為には
変化や様子を細かく見て、治療につなげていって貰うことが大切だと思う。

結局はそこから工夫も生まれてくるし
その工夫によってまた病状も安定していくことがある。
病気、高齢どちらにも同じことが言えると思う。

経験した数が多いと、工夫したものが少しあるということだけで
結局はお家の人にかなうわけがない。
一番に愛情で結ばれていて、一番に理解できる人がそばで看ていれば
本当にあとは、その時に必要かもしれないほんの少しの工夫だと思う。


決して介護の期間は苦労ではない。
睡眠不足や力仕事など、他にも大変だと思うことがその時にあっても
結局は振り返ると思うことはいつも同じだ。
それは、そのコがくれたかけがえのない大切な時間であるということだ。
わたしの為に時間をくれたことをいつも感謝する。
そしてその時間が今の、これからの私の大切な宝だと言える。
わたしにとって、恐らくは多くの人にとって介護とはそういうものだと思っている。

                                                                                                                                                                                                                       

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