2011年8月12日金曜日

腹ペコモンキー



商品棚の向こうからこのおサルさんが視界に入った途端、
早歩きした私です。
なのに小学生の男の子がいました。
グッドポジションは抑えられていました。
何処かに行くまで我慢しかありません。
神経は完全におサルさんにありながら
何かないかしらを装っていた時です。
突然、おサルさんが「 ウギャギャギャー 」と叫び暴れました。
男の子を見ると男の子も私を見て
慌てたように手に持っていたバナナをおサルさんの手に返しました。
おサルさんは静かになりました。

じっとしているぬいぐるみの状態でさえ順番待ちをしていた
この私です。
もう、何てことなんでしょう。
早くウギャギャギャ言わせたくて仕方ありません。

でも男の子もウギャギャギャ言わせたいのです。
ムズムズしているのがわかります。

私が辺りの棚を何気にフラフラしていても
私が注目しているのがばれているらしく
視線が合ってしまいます。

ウギャギャギャ言わせたいのに
かといって言わせるのを見られるのも恥ずかしいらしいのです。

全く困ったもんです。

私としては、
「 場所を空けてくれないのならば、
せめてキミがウギャギャギャ言わせてみなさい。
何もキミにウギャギャギャ言いなさいと言ってるわけではなく、
ただキミは、おサルさんの手からバナナを取る。
それだけでいい。
何も恥かしいことなどない。」 と言いたいのですが、

男には、女の
まして小学生には中年の気持ちなど知る由もなく
言わんこっちゃない、蛍の光が流れ出したのでした。




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