2011年8月15日月曜日

夏の思い出…一生忘れない。


夏が来ると思い出すのは
小学生の頃のこと。
確か合同体育とか言っていたと思うのだが
一学年まるごとの体育の授業、
プールの合同体育だった。
深く沈んでプールの壁を蹴りそのまま潜水で進む練習を
2クラスずつ順番に何度も何度もやっていた。
実際に潜れている子は数えるほどで
私なんぞはしょっぱなの沈むというところから
まるでダメだった。

小学校のことなので体育の先生ではなかったのだが
学年の担任の先生の中では一番若い男の先生が
高らかにフエを鳴らされた。
ピーッ !
このピーッもメガホンを使われていたと思う。
「 今からぁ 先生がぁ 見本を見せるからぁ
全員 プールから出なさぁい!
プールサイドにぃ 並んでぇ。 よぉく 見ておくようにぃ!
はいっ! ちゅうもぉーく! 」

私たちはプールを一周ぐるりと囲んで、先生に注目していた。

プールのど真ん中に下り立った先生は
四方余すところなく取り囲んだ私たちを見渡してから
大きく息を吸うと深く沈み、
見事な深さを保ったままスーーーーッと前進した。
と同時に真っ赤なふんどしがスーーーーッと軌跡のように流れた。
先生とふんどしは同じ速度でスーーーーッと前進していた。

注目!の号令の元、小学生の素直さでもって
息をつめて見守ったのは先生の潜水ではなく
目にも鮮やかな赤フンだったこと、
「 先生 私、一生忘れない夏の思い出です。」


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